2022年4月24日
学科トピックス

大坪晶先生寄稿、京都文学レジデンシー発行の冊子「TRIVIUM」が出版

「現代写真・映像工房」ご担当の大坪晶先生が、テキストと写真作品を寄稿した冊子「TRIVIUM」の出版・販売が開始されました。

「TRIVIUM」は、巻頭にテジュ・コールがコロナ禍のハーヴァードを歩くエッセー「アルボス」、世界中のあらゆる言語の投稿を募った「投稿の呼び声~コール・フォー・サブミッション」、福嶋伸洋翻訳によるポルトガルの郷愁を誘うファド、第2回京都文学大賞受賞者グレゴリー・ケズナジャットさんの随筆「京都案内」、イギリスの若手詩人と日本の作家の作品交換、円城塔✕福永信✕澤西祐典「鴨川を読む✕書く」、大坪晶が京都の接収住宅をめぐるフォト・エッセイを収めています。

https://cavabooks.thebase.in/items/60769254

【価格】
1,500+税

【発行元】
京都文学レジデンシー実行委員会

【仕様】
判型:A5(148mmx210mmx9.6mm)ムセン綴じ
頁数:128ページ(内、カラー8ページ)



【内容紹介】

京都文学レジデンシー実行委員会は、海外を拠点とする小説家や詩人や翻訳家が数か月滞在しながら、執筆やリサーチに専念することができる環境を提供する「京都文学レジデンシー」の継続的な実施を目的に、2021年5月に正式に発足しました。

国内外から招聘に応じてくれる作家たちが、執筆やリサーチと同時に、作家同士や日本の文学コミュニティとも積極的に対話・交流をすることで、国を超えたコラボレーションや新しい価値の創出が起きるような環境づくりを目指しています。おそらく、デビュー間もない詩人や作家たちには、それがクリエイティヴィティの飛躍の契機ともなるはずです。京都が、世界の文芸の担い手たちの交流拠点となるように—。それが私たち、京都文学レジデンシー実行委員会の願いです。


21年度からの実施を目指していた京都文学レジデンシーですが、世界的な新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行により、初年度の招聘を断念せざるを得ませんでした。その代替案として模索されたのが、紙の上での文学交流、つまり紙上版「文学レジデンシー」としての冊子の刊行プロジェクトです。

「TRIVIUM」という誌名には、三叉路のような場所に文化が出会うこと、そしてリベラルアーツの基礎となる文法学・修辞学・論理学の三学の意味もこめられています。また京都の鴨川のY字のイメージ、そして四季折々の水辺の風景を求めて人々が集うシンボルとしての鴨川デルタも重ねています。

私たちの呼びかけに対し、世界中の書き手たちが、さまざまな形式で応答してくれました。三叉路のような場所で、文化が出会う、言葉がかわされる、人と人が相対する。「京都文学レジデンシー」の蠕動というべき作品の数々を、みなさんにお届けします。